2010年7月28日水曜日

メモ:日経ビジネス2010/07/19号より


更にメモ。

○日本の財政再建シナリオ先送りの件。
景気が悪くなる度に「今はタイミングじゃない」と消費税増税等が先送りされて来たと。だんだん外堀が埋まってしまう気が・・・。


○モンサント、遺伝子組み換え作物(GM作物)特集。

まずはこれだけ人口が増える=食料問題が深刻になるぞと。

この図を見ていて思ったのは、中国が高齢化社会急激進展で人口が殆ど増えない一方で、インド、米国、パキスタン、ナイジェリア、インドネシア、バングラデシュ、ブラジル、エチオピア、コンゴと言った国が人口が堅調に伸びると言う事である。中国ブームは案外早く終わる可能性がある。超長期で見た場合、株式投資するのは人口が増える国でした方が良かろうと思われる。知人で日系企業から敢えて今ブームの中国系金融企業でなくブラジル系の証券会社に転職した者が居るが、非常に賢い選択と思う。

インド、インドネシア、ブラジル辺りは人口動態が若い上に経済的にも豊かになり恐らく食料の充実や医療の発達で寿命も長くなるから、米国は移民があるからと言った要素で人口増加が説明出来るが、パキスタン、ナイジェリア、エチオピア、コンゴと言った国がどう言った経緯で2050年には人口上位に台頭すると言う事になっているのかは非常に興味が湧く所である。どんな産業が立ち上がっているのだろうか。グローバルマクロでこう言う大きなビューをもとに投資先を考えるのは面白そうである。

上記はモンサントの種子事業の売上高比率。大豆種子ではシェア9割だそうだ。


GMに覆われる世界。必要な事なのかも知れないが、何と言うか怖い。

こちらはモンサントの競合、デュポンの子会社、パイオニアの世界展開。こちらも負けてませんよと。

GM作物=遺伝子組み換え作物の生産国と作付け面積。急拡大中。日本は全部自給しようと思うと随分粗食になってしまう。

日本はトウモロコシや大豆の過半を輸入に頼っている。一方で、「遺伝子組み換えでない」トウモロコシや大豆の調達は年々難しくなっているそうだ。遺伝子組み換えでない大豆から作られた豆腐や納豆が高級品になる日が来そうである。今は日本の商社が苦心して遺伝子組み換えでないこれら農産物を調達しているそうである。商社マンに感謝しないといけない。

また、トウモロコシは飼料として使われて居る分が多いと思うので、日本人はもっと肉の消費量を減らすべきとも思う。肉食中心は体にも良くないし、資源的にも効率的ではない。日本人よ、肉を減らして玄米を食べよう。

ソフトコモディティ価格は上下しつつも上昇トレンドである。

おっと、全然銘柄に落ちていないな。どうも筆者の興味のある「食」「健康」の話になると、銘柄に繋がらなくても目が行ってしまう。

種子関連銘柄で言えばサカタのタネ等があるが、日本の種子企業は比較的マイナーな野菜だとかの種子しか握っておらず、主食系の穀物で握っていないため、成長余力と言う点では限界があるかも知れない。とは言え、モンサントやデュポン等の大規模メジャーがこういう日本企業を買収してくる、と言う可能性は考えられる。


○銘柄紹介:日立造船。

造船と銘打っているが実際には造船事業は譲渡していて、今はやっていない。「儲かる環境、プラント、インフラなんかの事業の集合体」と言うイメージである。株主対応等も良く、機関投資家からは結構人気のある銘柄である。


○炭素繊維自動車の話。

超長期では、新日鉄とトヨタの価格交渉ではなく、東レや帝人とトヨタが価格交渉している絵が思い浮かぶ。鉄鋼業界は、業界内では中国勢の台頭が見られ、サプライヤーは鉄鉱石や石炭が寡占構造で、顧客はトヨタ等の交渉力があり価格に煩い顧客で、しかも炭素繊維のような代替製品の脅威まである。非常に長い目で見ると結構大変な業界だと思う。

一方で帝人や東レは長い目で見て前向きな未来が待っているだろう(とは言え、これら銘柄は「炭素繊維銘柄」として応分に株式市場からは評価されているので、安易に投資せずに決算動向、ボーイング等の炭素繊維大口ユーザーの発注状況等よく調べる事をお勧めする)。

ポイントは、可能な限り特許等で差別化して囲い込んで、半導体のインテルのような存在になってしまう事である。液晶テレビや太陽光パネル等と同じような「コモディティ化、新興国の台頭と技術キャッチアップ、低価格化」と言う競争に巻き込まれてしまうとよろしくない。

炭素繊維にも種類があると。日々是勉強である。


○日本風力開発の話。

そうそうたる企業と組んだのに、と解説されている。

また直近では、日本風力開発の有価証券報告書も先日提出が確認され、監理銘柄解除も為されて株価は戻っている。イベントドリブンの短期トレードでこう言うのは取りに行くべき話である。

しかし、短期の株価の話とは少し違う視点で、(元)同業者としては、スパークスグループについては少し問題提起させて頂く。

日本風力開発には当社が以前から大株主で登場していたが、あれは多分プロップマネーではなく顧客の運用資産であろう(プロップマネーかも知れないが、恐らくは)。つまり、顧客の運用資産を大量に投下して大株主になり、スマートグリッドファンド等の提携にこぎつけるきっかけなり推進力なりにしているのではないか、と言う疑問が生じるような外観を呈している。

仮にそうだとすれば、公私混同である。客のカネは自分のビジネス拡大のためにあるのではなく、顧客の将来の年金なり財団運営なりのために、(実際は難しいにせよ)ベストパフォーマンスが出る事を目指して運用しなくてはならない。大体、こんなにビジネスでべったり提携してしまっては、売り時に売りたいように売れない(売れるのかも知れないが、売れないような外観を呈している)。クライアントファーストで動く事が難しくなる(これも同様)。運用会社として投資する場合、投資先とは適度な距離感がある方がいい。その方が中立の視点で、単純に顧客資産を守る、増やす事だけ考えて動けるからだ。

それで直近は株価も多少戻したとは言え、こう言う株価になってしまったと言う事では、日本風力開発も株主から責任取って欲しいとブーイングかも知れないが、運用会社には顧客から責任取って欲しいとブーイングが出ておかしくない。本当にクライアントファーストで運用しているのか、客のカネを流用して自分のビジネスのダシにしてないか、と言う所が問われる話のように思う。

風力発電は、発電コストの問題から元々国の支援が無いと難しいビジネスであるし、そもそも日本国内では安定して強風が吹いてくれて、広い土地がカバー出来て、人が余り住んでいない(近隣に住民が住んでいると、恐らく風力発電所の巨大な風車の羽の回転から生じる音の問題だと思うが健康問題等生じ易いのである)、と言った場所を探すのは中々大変だったように思う。海上もアリかも知れないがコストが嵩む。海外展開もアリかも知れないがその際は競合となる会社は色々居るだろう。

政府の補助が無くてもちゃんと儲かるビジネスに政府の補助が入れば「国策に売り無し」である。しかし、欧州の太陽電池ビジネスと同様、国の台所事情が厳しくなっている最中、政府の補助が無いと成立しないビジネスに投資するのはリスクが高いように思う。

「環境」と言った分かり易いテーマがある事は大切だが、余り大きなポジションを単にテーマ性があるからと言う理由で突っ込むのは危険である。筆者にとっても、また一般の投資家にとっても他山の石とするべき話のように思う。


○発明資本市場。
特許等のポートフォリオの運用会社、と言う事になる。投資してリターンが出るかと言うと微妙な上、ファンドとして考えた時特許ポートフォリオの時価評価をどうするのと言った問題は多々あるが、発想としては面白いように思う。


○国内の家庭用太陽電池の失速の件。

国内で早くも太陽電池失速気味との事。一時期相場テーマになったように思うが、こう言うカンフル剤政策ものを買う場合は、ぱぱっと乗ってぱぱっと手早く逃げる必要がある。こう言う短命テーマで株価が上がった会社の息切れを狙ってショートするのは、比較的アリと思う。

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