2010年7月28日水曜日

メモ:週刊東洋経済2010/7/10号より

ちょっと古くなってしまったが、掲題のアップデート。

○ECB:カネは余れど、実態経済に回らず。
上記の解説の通り。銀行→事業会社への貸出、にお金が回って居ないのだ。経済状態として強いとは言えない。しかしそれと短期相場は別なので注意。ストレステストが終わって、米国決算も全体に良好である。ひとラリーあって全然おかしくない。

○四季報&1Q決算前プレビュー特集

とっても分かり易い図である。

○為替
トップダウンで株で為替プレイする場合は、上記の感応度を見ながらプレイしませう。

○資源高

直近資源価格高騰は落ち着いて来ているし、ゴールドなどは下落に転じている。しかし、未だ日本経済全体として考えた場合、原材料高を小売段階で転嫁出来て居ないと言う図である。小売業界をトップダウン、セミマクロで見る際なんかで良く使う図である。

○中国の設備投資動向。
09年で中国は金融緩和し過ぎたので、ここもと金融引き締めに転じていたのが反映している。しかし、ここから先更に金融引き締めをする必要があるかと言うと、インフレも沈静化してきているので無いと思う。こう言うマクロデータは出て来ている時点で数ヶ月古いので注意が必要である。エコノミストが相場をやると中々上手く行かないのはこう言う面もあるように思う。上記を見て、「今後も中国の金融引き締めと設備投資の減退が予想される」と言った結論にしてしまうと(往々にして上記のグラフだけ見てロジカルに考えるとそうなりそうだが)、ちょっと違うように思う。でも過去の確認にはなるので、こう言うデータがムダと言う訳でもない。

○政策リスク
で希少テレビと冷蔵庫はエコポイントで随分ゲタ履いてましたと。これは剥落するが、これもヤマダ電機等の株価を見ていると概ね織り込んでいるようにも思う。

○為替影響度ランキングその2

こう言うのは非常に助かりますな。仕事していた時はセルサイドから貰えば良いが、個人で一社一社チェックするのは大変である。為替プレイする時には非常に重要である。

○業種別動向:自動車。
・・・だそうです。
米国新車販売が今年1200万台位の予想で、ベースが1500万台位、とかこう言う数字は暗記しておいた方がいい。

上記はリーマンショック後からの業績の回復度合いをランキングにしたもの。こう言うのを見る場合、上位と下位を見てペアトレード出来ないか、と言う発想が直ぐに浮かぶ。下位のヤマ発、マツダ、トヨタをそろそろ逆張りで買えないか、上位の富士重工、ダイハツ、スズキは好材料織り込み済みで売れないか。あるいは上記のトレンドが今後も続くと考えるなら順張りで上位を更に買い、下位を更に売るのか。株価チャート、個別企業の業績、Valuation等を見て行きながらこう言う風に考えて行く。筆者的にはどうだろう、ヤマ発やトヨタと言った、米国ラグジュアリ需要系を買う気にはまだなれない。スズキはインド経済が良好なんだが、一方で昨今インドは利上げ傾向なので注意が必要である(利上げ=自動車ローン金利も上昇=自動車需要の成長は減速し得る)。しかしトヨタを買うならスズキだろう。

・・・だそうです。日本の補助金切れは要注意である。

・・・上記は自動車部品。系列があるので、どこ系列なら買えるか売れるかと言う考え方も出来る。二輪と四輪系でどっちを買うか売るかと言う考えも出来る。例えばインドネシア経済は好調なのでホンダ二輪系ロングの四輪系ショートとか、逆とか。また、完成車メーカーと部品メーカーの利益取分が今後どう変化するかを考えて、完成車メーカーと部品メーカー(例えばトヨタとデンソー等)でペアトレードを組む事も可能である。この辺は結構プレイのしどころの多い業界である。

○建設機械。
・・・だそうです。やっぱり四季報の会社だけあって、上手くまとめている。
井関農機とクボタはアジア農業関連銘柄で良く出て来る銘柄。コマツと日立建機が中国プレイ&資源プレイ、カナモトや西尾レントオールは国内建設機械レンタルなので業績は国内の公共投資や土建業界の動向に連動するが、アジアや新興国で中古建機が高く売れるとなると、カナモト等は注目される。クレーンのタダノは上記では海外需要を取り込めず最下位になっているが、最近マンションの需要が回復して来ている。PBRでも随分安い。筆者なら買い候補で足もとの状況など電話で聞いてみたり、決算発表チェックしたりすると思う。

・・・建設機械の輸出の地域別シェアが、2007年度は欧州と北米が半分だったのが、2009年度には中国とアジアで半分、と言うのは覚えておいて良いと思う。世界経済がまさにアジア成長依存の一本足打法になっていて、中国経済=世界経済、となっている事も良く伝わってくる。良い図である。

○エレク


・・・まあそうでしょうな。

・・・そんな感じでしょうな。キャノン、リコー、コニミノと言った精密が戻りが弱いが、欧州のユーロ安一服と、先進国での設備投資開始で戻るかどうかがポイントだろう。短期では欧州関連銘柄買いプレイは考えるだろうなーと言う印象。

・・・日本のエレクは、立ち位置を見失っている。セルサイドアナリストも、昔は東京オフィスでテック業界を見ていたアナリストがパンアジア調査部の統括になったりしていたが、今後は難しいように思う。

○化学セクター
・・・そのまんまですな。
・・・日本ペイントが随分業績が戻っている。中国建材関連ビジネスが良いのか?関西ペイントも上位だ。当社はインドのスズキ向けの塗料で圧倒的な地位がある。

○水資源関連銘柄。

・・・これも一時期投資テーマ化したが、実際はと言うと結構難しい印象がある。栗田工業とかオルガノは産業用の純水を作る関連の会社で、飲み水ではない。商社等の余りにも事業規模が多彩な所だと水資源関連としてピュアベットしづらい。酉島製作所とかササクラ辺りと言う事になるんだろうなと思う。

○最高益更新ランキング。
こう言うのを見ながら、「最高益を更新した、もっといける」=買いか、「最高益を更新したが、ビジネスが曲がり角に来ている」=売りか、と言うのを考えたり出来る。こう言うスクリーニングは仕事をしていた際によくしていた。

○連続増収ランキング

・・・増益もちゃんとしているのか、今後も成長余地があるのかと言うチェックは必要だが、日本のバフェット銘柄を探す際は、「増収を長期に渡ってしている」と言うのはチェックポイントである。

○今期増収率ランキング。

・・・こちらは今期の増収率ランキング。成長株を狙いたいなら、このカテゴリーだろう。バリュエーションもそれなりになっている所が多いので、この点は注意である。機関投資家が「成長株だから」「ネット関連だから」と言った理由でPEGレシオなど使って安いと判断して買えるのは、PERで30−40倍程度が上限と思う。これ以上になると買う理由付けを付けるのに苦労する。

○高ROE&低PBRランキング。


・・・こちらはバリュー投資スクリーニングである。留意点としては、高ROEでも高財務レバレッジでそうなっている銘柄だとか、低PBRでもROEも大して高くないし今後も高くなる余地もないよねと言う銘柄は、余り株価の上昇余地が無いと言う点である。ROEとPBRの関係は、PBR=ROE*PERである。また、ROE=その会社の株主資本コスト、となる時に理論PBRが1倍である。上場株の株主資本コストは概ね5%〜ハイベータのSpeculativeな銘柄で10%程度。例えば株主資本コストが5%で、ROEが万年2-3%しか出ないみたいな会社は、PBRは0.5x位で然るべしと言う事になり、PBRが1倍割れていてもそんなに割安ではない。こう言う会社はゴーイングコンサーンで続けるよりも清算した方が良いですよと言う事になるのだが、昨今買収防衛策やアクティビストファンドの後退等で、「清算価値にベットする」と言うやり方が通じづらくなっている。それでもまあ、こう言うベットの仕方は海外のバリュー投資家で好きな一群が居るので、「最悪彼らが買う」と言う株価の下限を定める参考にはなる。

○研究開発費増加率ランキング

・・・R&Dが増額している会社に、「どの分野のR&Dを強化しているんですか?」と聞くと、将来の成長の面白い種についての話が聞ける事がある。買いキャタリスト探しとして面白いのでお勧めする。

○設備投資増加率ランキング

・・・設備投資も重要である。

まず、トヨタやNTTのような、設備投資額が巨大で、彼らの設備投資でご飯を食べて居る業界、企業が沢山ある企業の設備投資は、常時チェックが必要である。投資アイデアに繋がる事が結構多い。

また、設備投資を急増させた会社の場合、「その設備投資が将来吉と出るのか、凶と出るのか」の判断が出来るので売買に繋がるキャタリストに繋がり易い。どうでも良いと言うかリターンに繋がらなそうな分野、タイミング的に過剰設備を抱える事になるだけなんじゃないのと言う設備投資増額に対しては、ショートである。逆に、「この設備投資は将来リターンに繋がる」と確信出来るような場合はロングである。設備投資に注目するのは良いポイントである。

○アジア比率の高い会社ランキング。

・・・アジアの成長に乗りたい、と言う場合に非常に使えるスクリーニングである。

・・・欧州比率。これも欧州危機やらその回復やら、ユーロの上下やらにベットしたい場合は非常に使える。ダイキン、アシックス、コニミノ、と言ったおなじみの欧州関連銘柄が入っている。

○小売セクター
・・・さようですか。
ポイントは、百貨店等が回復して来ていて、ユニクロやニトリが息切れ気味であると言う点。消費態度は徐々に変化して来ている。

そんな訳で、今までダメダメだった銘柄が買えないか、と言った考えになる。但し、以前書いた通り、「デフレ銘柄からぷち贅沢銘柄へ」と言うのはここ数ヶ月筆者もネタにしている。賞味期限はそんなに長くないだろう事も付記しておく。

○住宅

・・・だそうです。
住宅業界も、少し前は飯田産業とか一建設とか、「住宅界のユニクロ」が席巻した時期があったが、そろそろこの辺も変わるタイミングのようにも思う。
マンションの回復が進んでいる。ゴールドクレストとか、どうでしょうな。株価チャートは下げ止まっている。

○銀行セクター

・・・3番のリスクはやや後退しているように思う。

・・・貸出先がないーーーっ!と言うのが銀行の目下の悩みである。それで国債をどんどん買って、、、と言う流れになっている、と言うマネーフローは把握しておいて良い。

・・・ご参考まで。メガバンクの増資は一巡した。地銀までは正直最近フォロー出来ていない。業界内輪話をすると、証券会社の証券化やデリバティブの営業にとって、地銀は草狩り場だった時期がある。地方に貸出ニーズが無い事が多く、余剰資金を高利回りで運用したいと言うニーズが高いからである。運用の意思決定者もプロフェッショナルでない事も多かったようで、AAAですよーと言うのに引っかかってしまった地銀も結構あったようだ。


○外食

・・・まあ、こんな感じなんでしょうな。

トリドールは筆者は注目している。うどんである。粉もの商売は儲かるし、出店余地がある限り拡大して行けば成長が出来る。ROIも非常に良い。バフェットやジムクレーマーもこう言うネタは好きである。リンガーハットは株価の判断は置いといて、国産野菜が沢山摂れるのが良いですな。王将フードはもう一巡したなと言う感じだろう。既存店の発射台が高くなっているので、今後も既存店をプラスにするのは大変だろう。ぷち贅沢と言う意味では、サイゼリヤ、ワタミ、スターバックスコーヒージャパン、ロイヤルHD辺りだろうか。この位利用しても良いよねと言う流れ。主婦等で中食が回復するか厳しいのかと言う所にエッジがあるかたは、ロック・フィールドと言った株をフォローするのも良いだろう。客数戻るも客単価戻らず。

○医薬品業界

・・・そうですな〜。武田薬品の業績動向など見ていると非常に実感出来る。

・・・ご参考まで。

○燃料業界

・・・石油元売りは再編に注目である。経済産業省が出している、「重質油分解装置を一定比率以上に増やすようにとの規制」は、端的に言えば、「コスモ石油辺りはどこかに吸収されて、業界再編進んでください」と言うお達しのようなものである。

一番上に来ている三井松島は石炭価格でSpeculationする際に案外使う銘柄である。

○子育て関連銘柄

・・・これも投資テーマに結構なって来た。今後もなり得るだろうから、掲載。

○日本の財政についてのメモ幾らか。
上記でポイントなのは、日本の借金の上昇スピードもさることながら、他の国も借金が増えている事。ルービニ教授が「財政政策の追加出動の余地が無くなっている」等と悲観論を言う時は、これを指している。
上記を見ると、日本はドイツと共に経常黒字なのが救いである事が良く分かる。日本の輸出産業の競争力が無くなって経常赤字入りすると、イタリアやギリシャより危険な状態になる。

国債の償還年数の変化が興味深かったので。日本も国債のデュレーションが短くなったり、長期債が消化出来なくなって来始めたら赤信号である。日本の国債暴落シナリオに賭ける場合は、経常収支の赤字化、国債の短期化、等がキャタリストとして目安になるだろう。後は、以前挙げた通りで日本国債の投資家では銀行が多く、その原資は人々の預金なので、例えばメガバンクの預貸率が「貸出先が増える事によって上がるのではなく、預金が減る事で上がる」ような事が進んで来た場合はかなり危険サインと筆者は考えている。

○伊藤忠の中国展開。

敷島製パンやケンコーマヨネーズが中国展開と言うのは知らなかった。伊藤忠の元社長が駐中大使になっているし、伊藤忠からするとチャンスだろう。

カンシーフ。中国株をやられるかたにはおなじみの銘柄である。
ファミリーマートは隠れアジア株である。現状韓国が多いが、今後中国を4500店舗にすると。国内では成長が無いと言われて久しいコンビニの中ではファミマは注目だろう。

・・・以上長くなったが、週刊東洋経済は四季報と言うアセットをベースに雑誌を作っているだけあって、この手の決算や業績特集のクオリティが高い。個人投資家で株の情報収集をしたいので経済雑誌をどれか1つ購読したいのだがどれがお勧めか?と聞かれた場合には、筆者なら東洋経済をお勧めする。

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