2010年7月13日火曜日

食の安全と株式投資:ごま油を例に

本日はお題の件。

先般、マクロビオティックの先生から食養法について2日かけて本格的に学ぶ機会があった。


中々学ぶ所が多かった。陰陽(筆者が最近自らのロゴマークにしているマークも陰陽である)に基づいた食生活改善、各種健康法の問題点等を整理して教えて頂いた。例えば、肉が脂が多くて体に悪いと言う事は知っていても魚や大豆も摂り過ぎるとたんぱく質過剰になり体に負担をかける事になる事を知らない人が多いとか。水を大量に飲む健康法は乾燥した土地で体質が陽性体質(筋肉質マッチョ、女性でも肉付きが良く身のこなしが軽くてアクティブなタイプの人、普通の血圧〜高血圧等に代表される)が多い外国人には良いが、湿度が高くて陰性体質(やせ形、あるいはぶよぶよ系で動きの遅い肥満、低血圧等に代表される)も多い日本人には必ずしも合って居ない等等。玄米、大根、しょうが、そば粉、しょうゆ、ごま油等を用いた各種サプリの活用法も教えて頂いて、早速実践している。

そこで学んだのが、ごま油についてである。アーユルヴェーダでもごま油を目に垂らしたりする療法があるし、植物油なので健康そうなイメージがある。しかし実際には、利用の仕方次第、モノ次第では色々問題があり、注意が要るそうだ。

1、利用の仕方:生でごま油を摂ると、腹下しをする傾向にあるそうだ。熱してから使えとの事である。

2、モノ次第で有害:今回初めて学んだのだが、ごま油には、「溶剤抽出法」と言う製法と、「圧搾法」と言う製法があるとの事である。前者については、ヘキサン等の化学薬品でごまから油分を抽出して作る製法だそうで、安価で大量に作れるので安いやつはこれのようである。製造工程の中でヘキサンは除去していると言う事になっているので原材料には「ヘキサン」等とは書いてはいないものの、ヘキサンと言うのは有機溶媒の一つであり、灯油、ガソリン等に多く含まれていて、ベンジンの材料である。製造工程の中で、製品に微量でも残っていたりしたら、灯油やガソリンの成分を摂取する的な事態になり得るのである。

一方で、化学薬品によらず、普通にごまを搾って油を取り出すのが圧搾法で、これだとごま1単位から取れるごま油の量が少なくなってしまい非効率なため、価格が高くなるのである。

読者諸兄で、スーパーで安いごま油をいつも選んでいる場合は、間違いなく溶剤抽出法のごま油を使っている事になる。知らない所で随分不安感の残る作り方をしたものを摂取していたものだと驚いたが、これが実際の所のようである。

で、ごま油と言えばかどや製油2612が出来高が全然無いものの、上場企業である。ごま油で国内シェア50%のニッチトップ会社。ごまについて知りたいならこの会社の開示資料が勉強になる。

この会社を見ていて注意を惹かれるのが、原材料コストが、ごま価格もさる事ながら、「燃料費」として、石油価格とかなり連動していると言う事である。ごまを含めたコモディティ価格が石油価格とかなり相関があるからと言う面もあるにはあるだろうし、工場のボイラー等を動かすための重油等の燃料費と言う面も勿論あるのだろう。とは言えこの中には恐らく溶剤抽出法のためのヘキサンも含まれているのであろう。仮に取材する場合はコストの相場観と言うか、石油製品に対してどう言う動きかたをするのか確かめておくためにも聞いておかないといけないポイントだろう。

更に言えば、ごま自体の調達先がアフリカや南アメリカの新興国が中心である。三菱商事や三井物産から調達しているようだが、どう言った形でごまが育成されているのか、新興国における品質管理をどのようにしているのかについては多少気になる点ではある。大量生産、長時間の輸送に耐えるように農薬や保存料漬けの可能性はありうる。現地で実際に作っている人達はごまなんか食べないだろうから、農薬や保存料が幾ら使われようと他人事だろう。株価との関連で言えば、アフリカや南アメリカの産地での政変や異常気象による生産量の減少、運搬のための傭船価格の高騰等は考慮しておくべき事項である。

勿論当社の製品自体はJAS規格や各種国内の食品関連法規は十分満たしている。シェア50%の会社がここを踏み外している事はさすがに無いだろう。

しかし、見えない所で「一応除去はしてあるものの、灯油やガソリンの成分で抽出している、アフリカや南アメリカで取れたごま油」を食していたと言うのはちょっと怖い話である。ごまって和風な感じするので国産なんじゃないかと筆者は勝手に勘違いしていたし、ヘキサン等の物質で抽出する方法がある事もしらなかった。原産国は中々難しい面もあるとは言え、筆者はこれを知って以降、製法については多少値段が高くても「圧搾法」で作られたごま油を買うようにしている。

当社株自体は流動性が殆ど無いので、売買の判断をしても仕方が無い(特に機関投資家の場合)。とは言え、株と食の安全を絡めて小話が出来たので、メモであった。

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