2010年9月17日金曜日

まずは185冊を・・・金融の仕組みを全部作ったらしい「あいつ」について多少書いてみるのまき

第一陣としてスキャンする事にした。

料理の本とか、筋トレの本とか、iPhoneの面白いソフト集とか、ライトなのも混じってるけれども、懐かしい書籍が色々。過去読んだものをだいぶ捨ててしまっているので、結構散逸してしまっている面も否めないのだが、それでも夢中で読み漁って来たんだなあと懐かしい思いがする。

書籍の中から、幾らか、「これは紹介しておこうかなぁ〜」と思った投資/トレード/経済関連/その他書籍を列挙しておく。ご参考まで。。。



ニュースと円相場から学ぶ使える経済学入門


・・・経済学の教授の教える経済学が難し過ぎて困るが、実践に耐えうるマクロ経済学を身につけたいかたにお勧め。若い頃、ピュアボトムアップを喧伝する上司や同僚に隠れて読んだものだ。為替を読むのは確かに簡単ではないが、プロフェッショナルとして中央銀行のアクションや為替の動向を読む事を放棄してはいけないと思う。この著者の本は全般に、難しい事を分かり易く教えるのに長けている。お勧め。



黒字亡国 対米黒字が日本経済を殺す


・・・日本で最初にCFAを取った、業界の大先輩による著書。マクロ経済について非常に理解が深まる一冊。ただ、米国債をがばっと引き揚げるのは、経済的な話に留まらず、日米関係等の政治的な話にも大いに関わるので、中々簡単な話ではない事も付記しておく。



トゥモローズゴールド


・・・マークファーバー氏の著書。中央銀行がマネーの蛇口をひねったりしぼったりして、バブルが起きたり終わったりする、と言う様子を良く描いている。グローバルマクロの運用は、やれるならやりたいものだ。



商品の時代


・・・ジムロジャーズの著書。意見は多少強引で独善的だったりもするが、コモディティについて知る導入書として良く出来ている。



原油取引入門


・・・石油は「黒い通貨」で、サウジ石油相は石油版FRBみたいなものなので、基本的な事はきちんと知っておいた方が良い。



個人投資家のための貴金属取引入門


・・・金をはじめとしたコモディティも同様。コモディティの価格もちゃんと見てるかと言うのは、アナリストの力量を分ける所だと思う。



アジア通貨危機と金融危機から学ぶ


・・・昨今、サブプライムショック/リーマンショック関連の金融危機本は沢山出ているが、もう少し遡って、LTCMの栄枯盛衰であるとか、アジア通貨危機をきちんと学んでおくのは、非常に勉強になる(なった)。使えるマクロ経済の知識を得る意味でお勧め。



金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った


・・・この手の内容は、一歩間違うと偏った陰謀論に陥りがちであるし、陰謀論に思考が偏ると相場の判断もバランスを失するので注意は必要である。また、この手の話は出所が怪しかったり、著者の経済や金融に関する知識が狭い/少ない/偏っている/実際金融市場で仕事していないんだなと感じられたりする事も少なくないのでその点は留意が必要ではある。例えば、ヘッジファンドと言うだけで十把一絡げに全部が全部陰謀の出所もととか、相場操縦の諸悪の権化みたいな扱いかたをされたりする事がこの手の本では少なくないが、実際はヘッジファンドの多くは「ある種の運用手法や報酬体系を取っていると言うだけで、その辺の企業年金だの大学の基金だのから資金を受託して運用している普通の運用会社」であり、(残念ながら)陰謀論者が期待している程神秘的なものではない。


一方で、こう言った点を割り引いて読めば、「こう言う考え方も出来ますな」と言う意味において示唆のある内容ではある。また、この手の内容の著書の中では上記書籍は比較的読み易くもある。真偽や内容の正確さに多少弱い面もあるにせよ、こう言うフレームワーク、考え方も知っていると、歴史や金融等に対する理解がかなり豊かになるのは確かである。


実際、18〜19世紀初頭の英国とフランスの覇権争いの帰趨を分けたのは前者が国債を発行出来て後者は国債を発行しづらかった事であり、一方で国債の発行、引き受け、流通と言ったビジネスにはロスチャイルド家も関係していたのは事実である(但し、例えばこの状況をもって安易に「全部あいつのせいだ」の陰謀論で片付けるのは議論の飛躍であり、もう少し丁寧な考察が必要ではある。例えば、もう少し丁寧に当時の国債に関する状況を見ると、英国は名誉革命以降議会政治が確立しており徴税や予算も国王のどんぶり勘定やサジ加減ではなく議会によって運営されていたので、国債の信用も高くなり、発行もし易く、投資家からも人気があったと言った状況があった。一方でフランスの場合は国王が代替わりで過去の借金を後出しじゃんけんで「過去のアレは借入でなく徴税であるぞ」等と言って頻繁に踏み倒しており、かつ司法権も国王が持っていたため投資家は踏み倒されても訴訟等の対抗手段も期待出来なかったため、国債を信用して買ってくれる投資家が育ちづらかった、つまり今風に言うと相当のクレジットスプレッドを乗せないと国債を捌ける事が出来なかった、と言った背景があった。もちろん「あいつ」が陰に陽に関わって居た/居るのかも知れないし、「あいつ」が歴史に一枚噛んでいたのでは等と舞台裏の歴史を考える事は中々に面白い事ではあるが、「全部」「何でも」と言った具合に陰謀論でキメ打ち、決めつけ始めると視点が偏るので注意が必要だ、と言う事である)。


また、日露戦争の際には、高橋是清が、ロスチャイルド家と近しい投資銀行の経営者だったジェイコブ・シフにアクセス出来て外債を引き受けて貰う事が出来、日本が大量の軍費調達を可能とした事が日本が戦費調達が出来てロシアに勝利出来た重要な理由の一つになっていて、一方で当時ロスチャイルド家と帝政ロシアは折り合いが良く無かった事も事実である(これも上記と同様、何でも陰謀論で片付けると視点が偏るのでその点はご注意頂きたい。例えば、仮にロスチャイルド家と帝政ロシアの政治で、前者が後者の力を減殺したいから代理戦争をやって貰おうと言う事で日本の外債引き受けをしたにしても、日本海軍がバルチック艦隊に勝つとまでは彼らは思って居なかったかも知れない。まあ日本が敗戦するにせよ、日本国債の引き受けすれば投資銀行部門で引き受け手数料がっぽり頂けるし、プロップ・自己ポジで日本国債の在庫抱えすぎなければリスクは限定出来るし、日本が善戦してロシアが多少でも疲弊すればそれで目標達成かな、位のそろばん勘定が実際の所のようにも金融屋の感覚からすると思う。例えば日露戦争に関して言えば、普通に考えて戦争の艦隊戦まで陰謀デキレースだ等と考えるのは飛躍のし過ぎのようにも思う。え!バルチック艦隊に日本海軍勝ったんですか、そいつはサプライズだ、ああ引き受けた国債客に売らないで全部自己ポジで持ってプロップで儲けときゃよかったなぁ、とか言う会話を思わず筆者としては想像してしまう。実際、日本国債のクレジットスプレッドは日露戦争の際に急拡大して、その後戦争の短期終結が見えて来るにつれ縮小している。つまりここで言いたいのは、ロスチャイルドなり何なりが日本の外債発行を助ける事で、劣勢だと言う下馬評であった日本の勝率を上げる事は確かに可能だが、それでも100%の確度で日本を勝たせるとまでは出来ず不確実性は残ったであろう、幾らパワーがあっても陰謀論者が考えるほど何でも思うように100%間違いなく歴史の全てをコントロールする事は相当に難しいであろう、と言う事である。幾らパワフルな主体でも、社会科学の持つ複雑な相互作用プロセスやブラックスワンの全てを完璧に管理する事は難しく、コインを50/50ではなく自分の有利な方に歪める各種働きかけなら出来る、位がMaxだろうと考える方が、仮説としては妥当感があろう、と言う事である)。



ファンドマネジメント


・・・山崎元氏の最初の著書。95年頃の著書で既に行動ファイナンスの視点が入っていたりして、今読んでも結構参考になる。アナリストの教科書は色々出ているが、ファンマネの教科書は少ない。その意味でも、現在でもロングオンリーの駆け出し新人の教育等する際には参考図書に使えるだろう。



インベストメント 米系バイサイドアナリストの投資哲学と投資技法


・・・当時クレイフィンレイでテックアナリストとして名を馳せていた山本潤氏の著書。駆け出しアナリストの基本動作指南+キャリアビルディング指南として大変使えた。筆者が若手の教育する事になったらテキストに使うだろう本。



株で富を築く バフェットの法則「新版」

バフェットのポートフォリオ


・・・バフェット本では、ロバートハグストローム氏の著書が比較的クオリティが高いだろう。



フィッシャーの「超」成長株投資


・・・バフェットの先生の書籍は、アナリストなら必読だろう。



スリッパの法則


・・・「壮麗な本社ビルを建てるとピークアウト」「受付の姉ちゃんが可愛過ぎるとネガティブ」等、中小型株アナリストのトリビア集と考えてよい。



欲望と幻想の市場 伝説の投機王リバモア


・・・ジェシーリバモアはヘッジファンド志望者には定番の古典だろう。でもちゃんとロスカットは常時した方がいいし、失敗したからと言ってピストル自殺してしまうのは不幸である。「ジェシーリバモアがどうやっていればバランスの取れた幸せな相場師になれたか」について考えてみるのは、色んな意味で大変に示唆深いと思う。



メイクマネー 私は米国投資銀行のトレーダーだった


・・・80s後半から90sのソロモンブラザーズのトレーダーの経験談を描いたもの。若い頃は、ニューヨークでのお遊び気分の研修やら、不条理な外人に「fuck you!」と言って応酬するくだりなど、大いに共感しながら読んだものだ。一方この年になると、本の最後の「ストレスの裏返しか典雅で微に入り細に入ったサービスのレストランを好んだ事が昔はあったが、昨今多少大味でも肉汁が旨い豚肉の素朴な家庭料理っぽいのが旨いと感じるものだ」「暮れなずむ富士山を家から眺める時、人生案外悪くないと思う」と言った記載のほうに共感する筆者であった。当時の相場動向や雰囲気等が伝わってくるので、バブル末期〜90s後半までの生々しい金融業界史の書籍として読むと、特に社会人デビューが90s後半以降のトレーダーやアナリストには良い勉強になるだろう。



江戸っ子長さんの舶来屋一代記


・・・投資とは直接は関係ないが、戦争をくぐり抜けて、戦後にビジネスを造り上げて行った先人の生き様と言うのは大変にドラマティックで刺激的でもあるし、その上どんなにシニアになり成功してもお店に立ってお客さんに深くお辞儀している著者の生き様や笑顔は、示唆に富んでいる。こう言う爽やかな笑顔の経営者の経営している会社の株は、買いである。


成功して不幸になる人びと


・・・最近あまり表に出て来なくなったが神田昌典氏監訳の書籍。ケアの仕方等が「自然のある所で休みましょう」「予定ばかりきゅうきゅうに入れないで時には予定表真っ白で一人になる時間を持ちましょう」等の無難な話に留まっている面もあり、人間の心理の本質的な所に迫り切れていない面も多少感じるため、内容的にはちょっと浅いと感じる面もあるが、中小型株を調べていたり、同業者と会って居たりすると、この本を贈呈したくなる経営者や同業者は少なからず居る。「資本主義Matrix」の項目を執筆する際等に参考にしているし、中小型株の経営者等を見るさいも、「時代のあだ花で終わりそうな人」と、「長期に渡ってバランス良く成功し続けられそうな人」の区別はつくようになるかも知れない。「休む事」の価値を再確認したいかたにも。休むも相場。



波乱を生きる


・・・別紙の鹿児島県の金山関連で大勝負をした、是川銀蔵の自伝。所々「ほんまかいな?(誇張なのでは?)」と思う所もあるが、相場師の伝記は面白い。



夢をつかむ イチロー262のメッセージ

イチローイズム


・・・イチローは現代の宮本武蔵である。「道具は大事だ」とか、言う事までかなり似ている。この域に誰でも至る事が出来るんですかと言うのは脇に置いておくが、内容は大変に参考になる。



人生を変える80対20の法則


・・・さらっと紹介しているが、中々に良い本。今読み返してみても、含蓄がある。一方で、アマゾンのレビュワーで「無用の用」について説いている読者が居たが、それもまた良い指摘である。



・・・と言う訳で、読書の秋と言う事もあるので、本日はこんな感じで・・・。まだ、「第2陣」の書籍の折り目やふせん取り除き&梱包作業が、あるんだよな・・・爆。

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